ワンオペ
2023/06/30
飲食業界で最近よく耳にする言葉。
すべてを一人でこなす営業スタイル。
接客から料理、電話対応、お会計からお見送りまで。
すべてを一人で。
これが可能なのはせいぜい食券システムのラーメン屋さんか、カウンターだけのバーくらいであろう。
どんな小さい店でも最低2人は必要である。料理を作る人とお客さんをもてなす人。
これが飲食店の形。レストランの形である。
店主一人だけの店は必ずお客さんが気を遣ってしまう。今話しかけたらまずいかなぁ。とか
お水くださいって言いにくいなぁ。とか
そうなってしまったらそこはもうレストランという空間ではない。
どんなに料理がおいしくてもそこはレストランではない。
その空間と時間と料理を楽しむためにお客さんは来ているんだ。
それがレストランの醍醐味なんだ。
だから一人ですべてをやるというのは不可能だし
自分ではそつなくこなしたつもりでもお客さんが感じた印象は全く違うかもしれない。
レストランとは胃袋と心、両方を満たす場所でなければいけないと思っている。
僕はそこを意識して日々料理に向き合っている。